<本日の注目記事>
チョコボール商標権侵害<概要>
「チョコボール」を販売している森永製菓が、アイスクリーム「徳用チョコボール」を販売している名糖産業に商標権を侵害されたとして、販売差し止めや6000万円の賠償などを求めて提訴しました。
名糖産業は全面的に争う姿勢を示しました。
具体的には以下のとおりです。
・森永製菓は1967年から「チョコボール」の名称を使用しています。
・2009年に名糖産業のアイスクリームの存在を知り、使用の中止を求めました。
・名糖産業は先使用権を主張するなどして、要請に応じませんでした。
<意見・解説・感想>
少し前の記事ですが、商標の先使用権という興味深い内容でしたので、取り上げました。
そもそも、商標権を初めとして産業財産権(特許・実用新案・意匠・商標)は、先願主義です。
従って、このケースでは、森永製菓が出願して権利を取得したのですから、仮に名糖産業が、出願前からチョコボールを使用していたとしても
権利侵害になるのが原則的な考えです。
この点は、結構勘違いしやすいところです。
ただ、こうした原則論はありますが、例外があります。それが、ここでいう先使用権です。
ちょっと難しいですが、商標法の条文を出して見ましょう。
商標法第32条の要約です。
「他人の商標登録出願前から日本国内において不正競争の目的でなくその商標登録出願に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務についてその商標又はこれに類似する商標の使用をしていた結果、その商標登録出願の際、現にその商標が自己の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、その者は、継続してその商品又は役務についてその商標の使用をする場合は、その商品又は役務についてその商標の使用をする権利を有する。」
ポイントは、「他人の商標登録出願前」と「需要者の間に広く認識されているとき」です。
つまり、今回のケースでは、名糖産業が「チョコボール」について、森永製菓の出願前に需要者の間に広く認識(「周知」といいます)されているか否か、すなわち先使用権に該当するか否かがポイントと思われます。
ただ、周知の立証はなかなか難しく、この点が今争いになっていると思われます。
なかなか興味深い事例です。
要注目です。
それでは、よい1日をお過ごしください。
**************************
●経営者・人事担当者向け小冊子 「社員のやる気創出」と「トラブル回避」の就業規則ハンドブック 好評無料配布中 詳しくはこちらからどうぞ ⇒ http://bit.ly/bMNWbv
●経営者・人事担当者向け小冊子 「こうすれば残業が劇的に削減」好評無料配布中 詳しくはこちらからどうぞ ⇒ http://bit.ly/bwXXcP
●メルマガ「毎日1分 日経で経営・労務を学ん得!」まぐまぐから好評配信中 原則平日毎日発行 ご登録は こちらからどうぞ。バックナンバーも公開しています。 ⇒ http://bit.ly/a84koO
**************************
人気blogランキング ←参加しています。応援クリックお願いします。
ブログランキング ブログ村←こちらも参加しています。応援クリックお願いします
●経営者・人事担当者向け小冊子 「社員のやる気創出」と「トラブル回避」の就業規則ハンドブック 好評無料配布中 詳しくはこちらからどうぞ ⇒ http://bit.ly/bMNWbv
●経営者・人事担当者向け小冊子 「こうすれば残業が劇的に削減」好評無料配布中 詳しくはこちらからどうぞ ⇒ http://bit.ly/bwXXcP
●メルマガ「毎日1分 日経で経営・労務を学ん得!」まぐまぐから好評配信中 原則平日毎日発行 ご登録は こちらからどうぞ。バックナンバーも公開しています。 ⇒ http://bit.ly/a84koO
**************************
人気blogランキング ←参加しています。応援クリックお願いします。
ブログランキング ブログ村←こちらも参加しています。応援クリックお願いします